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七尾太一



歌詞
專輯列表

七尾太一

ポートレイトの先に

七尾太一、神木坂レニ

作詞:松崎史也
作曲:Yu(vague)

俺がGOD座にいたころ、MANKAIカンパニーに入る前の話……。

思い出すのは、自分をすり抜けていく視線
板の上で透明人間になってしまったような、そんな感覚
憧れていたGOD座の舞台
いつも舞台の端っこに立ってるだけの毎日だった

その日は千秋楽で、俺は終演後のGOD座の劇場で片づけを手伝ってた。
まぶたを閉じると浮かぶのは、
満員御礼の客席から鳴りやまないカーテンコール。
舞台の最前列中央で何度もお辞儀するトップスターの丞サンの姿は、
全身から自信があふれて輝いていた。

いつかあんな風に舞台の真ん中で輝ける日が来るのかな
そんな日が来たら、みんなが拍手を送ってくれるのかな
初恋のあの子も、見直したってほめてくれるのかな

俺はいつの間にか舞台の真ん中に……0番に立っていた。
いつか自分もこの場所に立ちたい!
そんな思いで丞サンと同じセリフを口に出した。
でも次の瞬間……あの人の笑い声が聞こえてきた。

ここまで華がない役者がGOD劇場の0番に立ったのは史上初かもな。
す、すみません、レニさん! 俺……!
お前が0番に立つ資格があるとでも……? なんておこがましい。
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「どこまでも華がない
お前が舞台の上に立ってても、誰も見向きもしない
隅っこがお似合いの役者……
価値のない十把一絡げの役者……
舞台の中央に立つ資格なんてあるわけがない」
今でも思い出す……あの時の言葉
あの時の……悪魔のささやき……

お前が役を掴み取る方法は一つだけだ。
……七尾太一、私の手駒として役に立て。

そうして俺は、この劇団にスパイとして入団して……許されないことをした。
それでも、ここが俺の居場所だって認めてもらえて、
みんなと一緒にいたくて、
恩返ししたくてがんばってきた……。

だけど……。
みんなと秋組の公演を重ねた
0番に立つみんながまぶしかった

あの時GOD座で丞サンを見た時と同じように……。

きっときっと自分はあんな風に輝けない
秋組のみんなに敵うことなんて一つもない
みんなを差し置いて0番に立つ資格もない
だって俺は隅っこがお似合いの
さえない……役者だから……