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夏木綾子



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夏木綾子

浪花の母 〜25周年バージョン〜

作詞:泉俊輔・岸本健介
作曲:岸本健介

わずか一才乳飲み子を 抱いて夜汽車に飛び乗った
あてもないまま浪花の地 声をかけられ情けに触れて
ここで…も一度生きると決めた 母と娘の物語

女房子供を 泣かせるような
そんな亭主は いらんとゆうて
辛い涙を 笑顔に隠し
屋台ひきひき 帰り道
通天閣見上げて 言わはった
浪花の母ごころ

お母ちゃんの口ぐせやった。
「男やったら通天閣みたいに、
ドーンとかまえて天下取る気できばらなあかん。
そやけど女は違うで…好きな人に可愛いがってもろて、一生添いとげる、
これが一番幸せなんや…お母ちゃんのまねせんといてな。」

私(うち)のこの手で お母ちゃんだけは
何が何でも 守ってみせる
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やっと苦労が 花咲きかけて
母娘(おやこ)暖簾を 出せました
道頓堀あたりに ゆれている
浪花の夢あかり

元気だけが取り柄やゆうてた、お母ちゃんが、ほんま、
あっけのう逝(い)ってしまはった。苦しい息の中、
「あんなお父ちゃんやったけど、お父ちゃんにはお父ちゃんなりの
夢があったんや。
それをわかってあげへんかったお母ちゃんも悪かったんや。
あんたに淋しい思いさしたなぁ… 許してな。」
そうゆうてこぼさはったお母ちゃんの涙は忘れへん。

情に泣いても 貧乏に泣くな
母の教えが こころの支え
今日は泣いても 泣いてもええか
両手合わせる ご命日
お母ちゃん見ててや 私(うち)のこと
浪花で生きてゆく