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人間椅子



歌詞
專輯列表

人間椅子

黒猫

作詞:和嶋慎治
作曲:和嶋慎治

暗い 暗い恩讐(おんしゅう)の道の果て
じっと 虚空見つめる双つの眼
黒い 黒い頁は開かれて
闇に さかしまの詩(うた) 木霊(こだま)する
影へ肢体(からだ)をすり寄せて
追いて来るのかどこまでも───黒猫!

深い 深い忘却のドロ沼に
重く 憂鬱の滓(おり)は淀みゆき
長い 長い悔恨の時経(ふ)れば
夜は 悪夢の濁醪(どぶろく) 醸(かも)すとか
嘘の膠(にかわ)で貼り付いた
笑い仮面の虚しさよ
罪の血糊の味しめて
咽(むせ)び泣くのかいつまでも───黒猫!

旋毛(つむじ)曲がりの稲妻が
脳天目掛け轟かば
笑い仮面の真っ二つ
呪詛の血が沸き肉踊る
修羅の剣山生けるのは
忘れじの君鬼薊(おにあざみ)
四五九町歩(じごくちょうぶ)の土塀には
処女の簪(かんざし)眠るとか
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春の弥生の空に
気の触れ桜がひらひら
春のうららの風に
涅槃の薫(かお)りがそよそよ

老女の乳を啄(ついば)みし
赤子を真似た獄卒が
猫足立ちに囁ける
不協和音の数え唄
ひとつ人には悪業を
ふたつ不幸は愛(め)でるもの
みっつ淫らは美徳なり
よっつ世迷(よま)いの言葉吐け

春の弥生の空に
気の触れ桜がひらひら
春のうららの風に
涅槃の薫(かお)りがそよそよ

暗く 暗く魂の紡ぎ出す
果てぬ 無為と頽廃の万華鏡
黒く 黒く逆毛立つ獣よ
何処か 懐かしく響く汝の名───黒猫!