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ALI PROJECT( アリプロジェクト )



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ALI PROJECT( アリプロジェクト )

百合と夜鶯

作詞:宝野アリカ
作曲:片倉三起也

月に羽根を染めた
夜鶯が舞い降り
馨しき憂いの百合へと
問いかける

何故あなたは
夜毎 花を濡らして
美しい宵を
ただ泣いて過ごすの?

それは恋しい人が
娘を抱くから

やさしく触れた指が
忘れられずに
枯れるだけのこの身が
哀れで悲しい
あの人の胸のなか
香れるならば
一夜の命も惜しまぬのに

百合は答えあまく慄える

森の苔の褥
彷徨うのは娘
葉末の間から
夜鶯は訊ねる

何故あなたは
ひとり暗い小径を
茨に血を流し
迷い込んだの?
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それは恋しい人が
去って行ったから

移ろい変わるものは
時だけじゃなく
人の愛と心と
知ってしまったの
愛しい腕のなかに
戻れぬならば
もう夢の欠片も見えぬでしょう

長い髪に 薄闇が散る

やがて娘は
朽ちた百合の根元に
倒れてその目蓋を
閉じて動かない
乱れるように開く
花の底から
黄金の花粉が降り注ぐ

移ろい揺らぐものが
儚いのなら
清らかなまま昇る
魂はどこへ
白い墓標の上で
囀る夜鶯は
天使の翼に憧れて

一晩中
羽搏きました