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石風呂



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石風呂

龍の谷と太陽の砦

作詞:石風呂
作曲:石風呂

深い深い谷の奥に
彼らの棲家がひっそりとあった
龍たちの住まう谷
そこへ置き去りにされた
赤ん坊が一人
それを見つけた龍も困り果てたが
共に生きると決めた

龍と人
けれどまるで家族のように暮らし
大きくなった
やがて外を知りたくなった

止められたとしても

「どいてくれ!
僕は知りたいんだ、自分のこと」
見たこともないような
生まれた街だとか
知らないことはもう全部
「行かないで!」
龍だって、そんな風に言いたかったけれど
「なら私もともについて行こう」
龍であることを捨てて、今

目にするものが
すべて初めての少年は
光る街をただ愕然と見ていた
何もかも忘れて
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彼はすぐ街に溶け込んでいく
龍の心配なんかはよそに
「ここで生きていくことを決めたよ」
笑って言うんだね

泣いてくれ
そんな風に思うことはわがままなのかな
君が幸せなら、そんな風に思うけど
育ったあの谷のこと忘れちゃうの?いつか
それはとても寂しいけど
もう何も私は言えないよ
君の中から消えようとも

もうずいぶん大きくなったね
もう一人でも大丈夫だね
人間じゃない私はただ
何もできないから

さよならも言わないで
龍はただ姿を消した
「人間じゃないから」
「いつか邪魔になるから」
そう手紙に残して
龍の谷を出ても
泣かないで笑えたのは
ただ君がそこにいてくれたからなんだよ

そうなんだよ