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槇原敬之



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槇原敬之

赤いマフラー

作詞:槇原敬之
作曲:槇原敬之

銀座四丁目交差点に
今年初めての雪が
季節外れの花びらのように
舞い落ちてきた
君は覚えているだろうか
一緒に歩こうと約束した
クリスマスがこの街に
今年もやってきたよ

渡せないまましまっておいた
プレゼントのリボンを解いた
君に似合う色を選んだから
僕にはだいぶ派手だけれど

赤いマフラーを巻いて
歩く僕がガラスに映る
渡せなかったプレゼントを
自分で使うサンタみたいだ
空から僕の手のひらに一つ雪が
落ちるほどの確率で
二人が出会えたんだと
どうしてあの時の
僕は気付けなかったんだろう

君が大事にしていた
オーナメントをうっかり
割ってしまったあの時のことを
思い出す
それがガラスで出来ていると
思いもしなかった自分が
誰かの大事なものをいくつ
こわして来たのだろう
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雪はまだ降り止みそうもない
僕がただひとつ願うのは
今君が寂しい思いなどなく
幸せでいてほしいただそれだけ

赤いマフラーを巻いて
僕は街を一人歩いた
渡せなかったプレゼントだけど
君がいた証に思えるから
ずっとそばにいると思うと
どうして人はいつでも
その人への思いを全部
後回しにしてしまうのだろう

リボンなど掛けなくても
特別な時じゃなくても
君に言えばよかった
「ありがとう」と
同じ数だけ雪が降るようだ

赤いマフラーを巻いて
僕は街を一人歩いた
渡せなかったマフラーは
結局僕を暖めているよ
例え自分が寒くても
寒そうな誰かに気付いたら
自分のマフラー外し
やさしく巻いてあげるような君だった

もし今君が現れたら
このマフラーを
君にそっと巻いてあげたい